函館本線神居古潭付近旧線




 函館本線の終点旭川に近い納内〜近文間は、当初石狩川の神居古潭渓谷に沿って線路が敷設されていた。だがこの区間は車窓からの景色こそ絶景だったものの、川のカーブに忠実に沿ったコースであったので半径が200mもないような急カーブが連続し、この付近の輸送力のネックになっていた。

 そのためこの付近を複線電化するにあたり、新線は長さ4kmを越える神居トンネルをはじめとする計5本のトンネルでバイパスすることになり、渓谷に沿った旧線は途中駅の神居古潭駅や春志内信号場もろとも昭和44年9月30日限りで全面的に廃止となった。現在廃止区間はほぼそのままサイクリングロード化されており、廃止から四半世紀たった今でも当時の気分のまま路線跡をたどることが可能である。ちなみに神居古潭=カムイ・コタンとはアイヌ語で神々の村という意味で、ここにはアイヌにまつわる伝説が数多く語り継がれている。






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