「新幹線」考




     10月1日からののぞみ大増発に伴い、JR東海・西日本は、東海道・山陽新幹線の大々的なキャンペーンを打っています。特に西日本エリアでは、「新新幹線」というコピーを使っていたりすることもあって、「新幹線」という字面に向き合う機会の多い今だからこそ、私が常々思っていながら、周りの人に同感してもらえなくて少しくやしく思っていることを書かせていただきます。くだらないと思われるでしょうが、よろしければお付き合いください。

     それは「新幹線」という名前そのものについてです。な〜んだ、新しい幹線だから新幹線と命名しただけじゃないかと言うなかれ、このふだん何気なく使っている古くて新しい名前、語呂的には、「ン」が一文字おきに出てくる韻のふみ具合、一度耳にしたら忘れない簡潔さに加え、外国人にも発音しやすいなど、私に言わせれば、あらゆる要素が完璧にできている名前です。戦時中の弾丸列車計画時代にすでに出ていたのか、それとも新幹線の父といわれる島秀雄が再び国鉄に戻った昭和30年代に名付けられたのかは知りませんが、昭和中期にこのように単純でありながら銘コピーが出たことは、ただすごいなあと思わざるを得ません。

     これが現代であれば、どのような名が付されていたのでしょうか。やはり英語を使った名前になるのかなあ・・・いずれにしても、「新幹線」という命名にはならなかったような気がします。もしかしたら、昭和中期であったからこそ「新幹線」という名になったのか・・、コピーはほんとその時代時代の背景を背負っているのだなあなんて、ちょっと大げさながら新幹線という名前ひとつでいろんなことを考えてしまうのです。

     だれが命名したのか知りませんが、いずれにしてもいい名前、普段新幹線となにげなく呼んでいる字面に、改めて注目してほしかったわけで・・・どうもご静聴ありがとうございました(笑)。






    過去のコラムページに戻る

    Copyright 1996-2004 by Studio Class-C. All rights reserved.