東芝科学館で向ヶ丘遊園の遊覧鉄道「豆電車」を展示




     鉄道の保存・研究・調査活動をしている「けいてつ協会」が保存のために譲り受けていた、小田急電鉄の向ヶ丘遊園(昨年閉園)の伝説の遊覧鉄道「豆電車」一式のうち、蓄電池式機関車1台を、仮展示する運びとなりました。以下オフィシャル文章を引用します。

         ●東芝科学館の夏イベント「東芝の鉄道夏祭り」開催●

    神奈川県の川崎市にある、企業博物館としては最古である「東芝科学館」では、夏休み期間中に鉄道をテーマにした特別企画展を開催いたします。

    1.「向ヶ丘遊園の“豆電車”展示」
     平成14年(2003)に惜しまれつつ閉園となりました、小田急電鉄向ヶ丘遊園。そこで、活躍していました伝説の遊覧鉄道「豆電車」に使用されていました蓄電池機関車を、夏休み期間中に特別展示いたします。この機関車は、東芝として昭和25年に製造された、たいへん古く貴重な鉄道車両です。今回、鉄道保存ボランティア団体の「けいてつ協会」の協力を得て、同館にて短期的に展示をいたします。
     また、同時に走らせるための修理基金用の募金活動も合わせて行います。

    ※展示期間 7月22日(火曜日)〜9月5日(金曜日)

    2.「東芝の鉄道夏祭り」
     東芝と鉄道をテーマにした展示をおこないます。最新鋭の東芝製であるJR貨物EH500型交直流電気機関車「金太郎」に、新登場のEH200直流電気機関車を初めとして、過去から現在までの“東芝製の鉄道車両”のパネル・資料の展示をおこないます。また、各種のトイトレイン(鉄道模型&玩具)の展示・走行を行います。

    ※開催日 8月4日(月曜日)〜9日(土曜日) 

    ■開館時間:午前9時〜午後5時
    ■休館日:土・日曜日・祝祭日(第2・第4土曜日、春・夏休み期間中の土曜日は開館)
    ■入館料:無料
    ■駐車場:無料
    ■電話:044-549-2200
    ■URL:http://www2.toshiba.co.jp/kakan/
    ■所在地:神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地
    ■交通:JR川崎駅(東口)または京急川崎駅下車、地下街(アゼリア)出口番号10番
      または11番からバス乗り場へ。東急バス27番のりばより乗車し「小向交番前」下車、(乗車時間約10分)徒歩1分。




    ●元小田急向ヶ丘遊園の豆電車を走らせる基金へのご協力のお願い●

     2002(平成14)年3月31日をもって75年もの歴史を誇った小田急電鉄・向ヶ丘遊園は惜しまれつつ閉園となりました。同園の閉鎖もまことに惜しいものでしたが、それ以上に同園にて長年保管されてきました豆電車の存続危機が直面しました。
     この豆電車というのは、同園の最寄駅であった小田急電鉄小田原線の稲田登戸駅(現在の向ヶ丘遊園駅)から向ヶ丘遊園正面入口までの約1.5kmの区間を走っていました遊園地連絡用のミニ鉄道のことです。後に豆電車は、1965(昭和40)年に廃止されモノレールとなりましたが、使用されていた車両は、向ヶ丘遊園内に移設され、昭和55年頃まで池の周りの遊覧鉄道にて活躍しました。使用されていた車両は、1950(昭和25)年に東芝車輌(現在の東芝・府中工場)にて製造された蓄電池機関車(バッテリーロコ)と、客車数両です。後に、使用されなくなり、豆電車一式は廃車とならずに同園内の車庫にて大切に保管されてきました。しかし、向ヶ丘遊園の閉園に伴い、その行く末が心配されました。この豆電車を救おうということで、小田急電鉄様と、同社OBの方々の深いご理解と協力によりまして、けいてつ協会が保存のために譲り受けることになりました。
     現在、保存のため譲り受けました豆電車(蓄電池機関車1台と客車3両)は、蓄電池式機関車等の製造・修理では国内最大のメーカーでありますトモエ電機工業様のご協力により、同社内に保管頂いております。
     輝かしい歴史を誇った小田急電鉄・向ヶ丘遊園の豆電車は、同園を訪れた人々の、一番の思い出として…。また、貴重な産業文化遺産の一つとして、けいてつ協会としては、動くカタチとして豆電車を後世に伝えようと考えました。そこで、保管しておりますトモエ電機工業様に動態復元の為の修理見積もりを依頼しましたところ、輸送費用なども含めて260万円という資金が必要となりました。
     今まで、豆電車保存に必要とされました費用はけいてつ協会にて負担してまいりましたが、それも限界となりました。
     そこで、新たに豆電車を走らせる為の修繕費用を、皆様から多くの善意をお寄せ頂きまして、成功させたいと思いますので、どうかご理解頂きましてご支援を頂きますよう、お願い申し上げます。

    ◆「豆電車を走らせる基金」募集要項◆

    1. 名称   「豆電車を走らせる基金」
    2. 募金方法 郵便局窓口にて、下記の郵便振替口座に募金をして頂きます方法と致します。
    3. 応募先  郵便振替口座:00170−9−776728  加入者名:豆電車を走らせる基金
    4. 一口1000円と致します。口数の制限はありません。また10口以上の方には特製グッズを進呈。
    5. 払込手数料は、恐れ入りますが、ご協力者各位様でご負担下さい。
    6. 募集期間は、動態復元の必要費用260万円が達成されるまでの間とします。
    7. 基金にご協力頂きました方々のお名前を、刻印しました銘板を作成しまして、豆電車(蓄電池式機関車)の中に掲出いたします。
    8. 募金の目標額は260万円としまして、その全額を豆電車の稼動修繕に必要な費用(修理・輸送・整備・事務費)として充当致します。
    9. 修理完了後には、仮設にて公開記念運転をおこなう予定です。(場所は未定)募金頂きました方々に優先して、ご連絡申し上げます。また、その後の永久保存先は現在数ヶ所を検討中です。
    10. お問合せ先 けいてつ協会本局【豆電車を走らせる基金】係り
        〒171-0031 東京豊島区目白5−17−9(せんろ商會内)
        電子メール:SGQ00426@nifty.com




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