

山陰「西」線がこのたび近代化!
JRのなかでも長大路線の一つである山陰本線は、出雲市以西になると急にローカル色を増します。特に寝台特急「出雲」の浜田乗り入れが休止されてからは、単行、もしくは2〜3両程度の気動車が寂しく行き来する、「本線」とは名ばかりの閑散線区となっています。
私は、両親の実家が島根県西部の江津市にあった関係で、それこそ蒸気機関車が走っていた頃から、この区間の盛衰を見てきました。現在35歳の私が子供の頃は、食堂車が連結された特急を筆頭として、長門市〜下関間で山陰本線経由と美祢線経由にいったん分割され、再び併合されるという急行「さんべ」、あるいは九州とを結ぶ夜行急行(これも「さんべ」)、さらには日本最長を誇る長距離鈍行824列車や貨物列車がその隙間を埋めるように走り、まさに百花繚乱、様々な形態の列車が、それも長い編成で走っており、さすが「本線」、華があったものです。確か中学生の時でさえ、昼頃出雲市に着く快速が5両「しか」繋がっていなかったので、立ち客が出てしまい、「最近合理化で編成が短くなって困るなあ」と言い合った記憶があるほどです。
それがこの前利用したときには、わずか2両編成の快速が、座席の各ボックスが埋まる程度しか乗客がおらず、このままJR西日本は縮小策ばかりで、衰退していく一方なのかなあと、行く末を案じておりました。
ところがおととしの夏頃から、各カーブの軌条がPC枕木等で強化されはじめ、おかしいなと思う間もなく、振り子式の新製気動車を使った特急が走ることが分かりました。しかも、普通/快速用の気動車も新製されるとか。JR西日本はこの区間を見捨てていなかったのだと嬉しい気持ちになりましたが、実のところ地元自治体の補助も得たうえで、山陰「西」線の近代化を図ることになったようです。
てっきり今春のダイヤ改正で、新特急が走り出すものとばかり思っていたので、個人的にはちょっと肩すかしを食らっていたのですが、ようやくこの7月7日の改正から近代化されることとなったようです。ダイヤを見ると、出雲市〜浜田間でこれまでより20分程度短縮されて、わずか55〜70分程度の所要時間となり、これから整備されていく高速道路に対抗していくこととなります。
私が覚えているような昔の賑やかさはもう戻らないでしょうが、21世紀の都市間輸送非電化鉄道のモデルとして、新しい鉄道像を示してくれることを期待しています。